Windows10を1809から2004に更新後、IPアドレス設定が固定での設定から DHCP 設定に変わっている。また、接続できる無線LANのアクセスポイントを制限して表示するように設定していたが、それも解除になって、表示してほしくない無線LANのアクセスポイントが表示されるようになった。
ネットワークの設定に干渉しない方法はありますか。
【調査結果】
異常が発生した 24 台の PCのうち、19 台の PCについてリモート接続での確認を行った。
※他の 5台は、接続元として使用した MOASV104(WSUSサーバ)からの応答が無く、接続不可なため調査できず。
調査した PC は、何れも機種が HP ProBook 430 G6である。
→ つまり、「特定の機種が原因」といった機種の違いが原因ではない。
全 73 台の PCについて、更新方法は2種類。
1. WSUSからの配信で更新したPC
2. setup.exeを起動して更新したPC
今回の異常が発生している 24 台の PC について、上記何れの更新方法でも発生している。
→ 更新方法の違いに関係なく、本事象が別要因で発生している。
遠隔から接続できた数台をピックアップして調査した結果、以下が判明。
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正常な PC で接続できたものが 1台しか無いため、サンプル数が少ないが、これと比較して異常発生 PCには以下の共通点がある。
1. ネットワークインタフェースカード(NIC)の登録名が「Realtek PCIe GbE Family Controller #2」になっている。
(正常に更新できた PCは、「Realtek PCIe GbE Family Controller」となっている。)
これは、NICが再接続された為と思われる。(再接続された理由は不明。)
再接続の結果、IPアドレス設定が初期化され、DHCP化となっている。
2. ワイヤレスアダプター(WiFi)の登録名が「Intel(R) Wireless-AC 9560 #2」になっている。
(正常に更新できた PCは、「Intel(R) Wireless-AC 9560」となっている。)
これは、WiFiが再接続された為と思われる。(再接続された理由は不明。)
3. IPv6 が有効化されている。
上記の NIC再接続による IPアドレス設定初期化が原因。
4. Bluetooth Device がネットワークアダプタに存在する。
ただし、無効化されているため機能しない。
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調査前の推測では、異常が発生した PCについて、ネットワークインタフェースカードのドライバーが更新されたのが原因ではないかと推測したが、
正常・異常両者ともドライバー「RT640X64.SYS」のバージョンは「9.1.410.2015」と同じであったため、ドライバー更新は発生していない。
上記より、Windows 10 20H1への更新処理の過程で NIC の再接続(再認識)が発生した結果、IPアドレス設定が初期化されたと結論。